補助金の
申請手続き

外国出願補助金 令和8年度 第4回公募の日程と対象になる費用

執筆:小嶋 譲司株式会社TOE 代表取締役 読了 約12情報時点:2026年7月19日
外国出願補助金 令和8年度 第4回公募の日程と対象になる費用
この記事が扱う制度の公募状況

結論

  • 外国出願補助金(外国出願支援事業)の令和8年度第4回公募(出願手続の補助)は、2026年9月7日に受付開始、2026年9月28日締切です(2026年7月18日時点でINPIT公式サイトにて確認)。
  • これとは別枠の中間手続の補助は、2026年12月14日17時まで受付中です。出願手続の補助とは申請区分が異なるため、自社がどちらに該当するか先に確認する必要があります。
  • 上限額は300万円、補助率は1/2です。申請はjGrants経由で行います。次回(令和9年度以降)の公募日程は2026年7月19日時点で未公表であり、本記事では推測での日付は記載しません。

外国出願補助金とは:制度の位置づけ

外国出願補助金は、正式名称を「外国出願支援事業」といい、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が実施する補助金です。中小企業やスタートアップ、大学等が海外で特許・実用新案・意匠・商標の権利を取得しようとする際、その手続きに要する経費の一部を補助することで、国際的な知財戦略の構築を後押しする制度です。

国内で開発した技術やブランドを海外展開する場合、権利を取得していない国では模倣品対策や現地パートナーとの交渉で不利になります。一方で外国出願は現地代理人費用や翻訳費用がかさみ、中小企業が単独で負担するには重い出費になりがちです。この制度はその負担を軽減する目的で設計されています。

対象者は中小企業、スタートアップ、大学等です。自社が対象要件を満たすかどうかは、単純な資本金・従業員数の基準だけでなく、公募回ごとの公募要領に細かい条件が定められていることが多いため、申請前に必ず該当年度・該当回の公募要領を確認してください。

上限額は300万円、補助率は1/2です。つまり自己負担分としてもう半分は自社で用意する必要があり、資金計画を立てる際はこの点を織り込んでおく必要があります。

令和8年度 第4回公募の日程

2026年7月18日時点でINPIT公式サイト(https://www.inpit.go.jp/shien/gaikoku/index.html)を確認したところ、以下の日程が公募予定として掲載されています。

項目内容
公募回令和8年度 第4回(出願手続の補助)
ステータス公募予定
受付開始2026年9月7日
締切2026年9月28日
申請方法jGrants
補足出願手続の補助は第3回が終了し、第4回は9月7日開始予定

出願手続の補助は年4回公募される制度です。第3回がすでに終了しているという公式サイトの記載から、第4回が令和8年度における最後の募集回にあたる可能性が高いと読めます。ただしこれはあくまで「年4回」という制度設計上の推測であり、確定した情報としては公募要領で必ず裏を取ってください。

受付開始日と締切日の間はおよそ3週間です。この期間内に申請書類一式を整えてjGrantsで提出する必要があります。準備に時間がかかる書類(見積書、事業計画書、外国代理人とのやり取りの記録など)は、公募開始を待たずに並行して着手しておくのが実務上のセオリーです。

出願手続の補助と中間手続の補助の違い

この制度には大きく分けて2つの申請区分があります。今回対象となる「出願手続の補助」と、別枠で募集されている「中間手続の補助」です。両者は締切も申請単位も異なるため、混同しないよう注意してください。

区分内容締切(2026年7月18日確認時点)
出願手続の補助(第4回)外国への新規出願にかかる費用を補助2026年9月28日
中間手続の補助出願後の審査対応など中間手続にかかる費用を補助2026年12月14日17時まで

「これから海外へ新規に出願する」場合は出願手続の補助、「すでに出願済みで審査対応中の案件がある」場合は中間手続の補助が対象になります。自社の案件がどちらのフェーズにあるかを最初に整理してから、該当する公募要領を読み込むことをおすすめします。

両方の案件を同時に抱えている事業者は、それぞれ別の申請として準備を進める必要がある点にも留意してください。

対象者要件を確認する

対象者は中小企業、スタートアップ、大学等とされています。実務上、以下のような事業者からの相談が多い制度です。

  • 国内で製品・技術の特許を取得済みで、海外展開に伴い現地でも権利化を検討している製造業
  • 海外市場向けにブランド展開をしており、商標の現地登録を必要としている事業者
  • 大学発ベンチャーで、技術移転や海外ライセンス供与を見据えて意匠・特許の外国出願を検討している主体

一方で、すでに現地代理人と契約し出願手続きを開始してしまっている案件は、交付決定前の経費が補助対象外となるのが一般的な補助金の考え方です。この制度でも同様の取り扱いがなされる可能性が高いため、契約や発注のタイミングは公募要領の記載に従い、交付決定後に行うのが原則だと考えてください。この点は年度・回によって運用が変わることもあるため、必ず最新の公募要領で確認してください。

補助対象になる費用とならない費用

外国出願にかかる費用は、大きく分けて以下のような性質のものがあります。

  • 外国特許庁等への出願手数料、審査請求料などの公的手数料
  • 現地代理人(外国パテントアトーニー等)への手続き代行費用
  • 出願書類の翻訳にかかる費用

どの費用区分が補助対象になり、費目ごとにどの程度の上限が設定されているかは、公募回ごとに公表される公募要領の別表に詳細が定められています。本記事の根拠データにはその金額の内訳は含まれていないため、ここで具体的な費目別上限額は記載しません。必ず該当回の公募要領本体で確認してください。

実務でよくあるつまずきは、「見積書の費目名が公募要領上の区分と一致しない」というケースです。現地代理人からの請求書はドル建て・現地通貨建てで、日本の補助金の費目区分とは異なる項目名で記載されていることが多くあります。申請時には、見積書のどの項目がどの補助対象費目に対応するのかを一覧化した資料を自作しておくと、審査側にも伝わりやすくなります。

申請の流れ:jGrantsでの手続き手順

この制度はjGrantsを通じて電子申請します。実務上の標準的な流れは以下のとおりです。

  1. GビズIDの取得・確認 jGrantsの利用にはGビズIDプライムアカウントが必要です。未取得の場合は発行に数週間かかることがあるため、公募開始前に取得を済ませておいてください。
  2. 公募要領の確認 公募開始と同時にINPIT公式サイトおよびjGrants上で公募要領が公開されます。対象者要件、対象経費、必要書類、交付決定前着手の可否などを精読します。
  3. 事業計画・見積書の準備 外国出願に関する事業計画書、現地代理人からの見積書、出願予定の国・権利種別(特許・実用新案・意匠・商標)の一覧を整理します。
  4. jGrantsでの申請書類作成・提出 締切(本記事の対象回では2026年9月28日)までに、jGrants上で必要事項を入力し、添付書類とともに提出します。締切直前はシステムが混み合うことがあるため、余裕を持った提出が推奨されます。
  5. 審査・交付決定 審査を経て採択・不採択が通知されます。採択されても、交付決定前に発生した費用は対象外となるのが一般的な取り扱いです。
  6. 手続きの実施と実績報告 交付決定後に現地代理人への発注・出願手続きを進め、完了後に実績報告書を提出します。

締切日の解釈(当日の何時までか、必着か消印有効かに相当する電子申請上の締切時刻)は公募要領で必ず確認してください。中間手続の補助については「17時まで」という締切時刻が明記されていますが、出願手続の補助(第4回)の締切時刻は本記事の根拠データには含まれていないため、公募要領で確認してください。

申請前に準備すべき実務チェックリスト

申請直前に慌てないために、以下を公募開始前から並行して準備しておくことをおすすめします。

  • GビズIDプライムアカウントの取得状況
  • 出願予定国・権利種別(特許/実用新案/意匠/商標)のリストアップ
  • 現地代理人からの見積書の取得(複数国にまたがる場合は国別に整理)
  • 自社が中小企業・スタートアップ・大学等の対象者要件を満たすことを示す資料(資本金・従業員数・登記事項証明書等)
  • 過去の交付決定・実績報告の経験がある場合はその資料の再確認
  • 社内の決裁フロー(自己負担分の予算確保を含む)の事前調整

特に自己負担分(補助率1/2のため経費の半分)の資金計画は、経理・財務部門との調整に時間がかかることが多い項目です。公募開始を待たずに社内合意を取っておくと、締切直前の駆け込み申請を避けられます。

次回公募(令和9年度以降)の見通しと情報の追い方

2026年7月19日時点で、令和9年度以降の公募日程は未公表です。この制度は年4回公募という運用がなされているため、令和9年度も同様のペースで実施される可能性はありますが、これはあくまで制度設計から推測される見込みであり、確定した情報ではありません。日付や回数について断定的な記載をすることは避けます。

最新の公募情報を追う際は、以下の方法が実務的です。

特に外国出願は準備リードタイムが長いため、公募開始の告知を待ってから動き出すと間に合わないケースがあります。次回出願を検討している案件がある場合は、公募が始まっていなくても現地代理人への見積依頼だけは先行して進めておくと、公募開始後の対応が速くなります。

よくある申請のつまずきポイント

実務でこの制度の相談を受ける中で、繰り返し発生するつまずきには以下のようなものがあります。

  • 交付決定前に現地代理人へ発注してしまう:補助対象外になるリスクがあります。公募要領で着手可能なタイミングを必ず確認してください。
  • 出願手続の補助と中間手続の補助を混同する:締切も対象経費の性質も異なります。自社案件がどちらの区分に該当するか、申請前に整理してください。
  • 見積書の費目と補助対象費目の対応関係が不明確:現地代理人の請求書表記と公募要領の費目区分を突き合わせる作業を事前に行っておくと、審査での指摘を減らせます。
  • GビズIDの取得が締切に間に合わない:発行までの期間を見込まず、公募開始後に慌てて申請するケースが散見されます。

いずれも、公募開始前の準備期間をどれだけ確保できるかで防げるトラブルです。

まとめ

外国出願補助金の令和8年度第4回公募(出願手続の補助)は、2026年9月7日受付開始、2026年9月28日締切です(2026年7月18日時点の公式情報)。上限額300万円、補助率1/2という制度の骨格を踏まえつつ、対象経費の細目や交付決定前着手の可否は必ず公募要領本体で確認してください。中間手続の補助は別枠で2026年12月14日17時まで受付中であり、自社案件がどちらの区分に該当するかを先に整理することが、スムーズな申請の第一歩になります。次回以降の公募日程は本記事執筆時点で未公表であるため、確定情報が出るまでは推測での資金計画を避け、公式サイトでの最新情報の確認を継続してください。

よくある質問

Q. 外国出願補助金の令和8年度第4回公募はいつ締め切られますか。

A. 2026年7月18日時点の公式情報では、受付開始が2026年9月7日、締切が2026年9月28日です。締切時刻の詳細は公募要領で確認してください。

Q. 出願手続の補助と中間手続の補助はどちらに申請すればよいですか。

A. これから海外へ新規出願する案件は出願手続の補助、すでに出願済みで審査対応中の案件は中間手続の補助が対象です。両区分は締切も異なるため、自社案件がどちらに該当するか先に確認してください。

Q. 令和9年度以降の公募日程はもう決まっていますか。

A. 2026年7月19日時点では未公表です。年4回公募という制度設計から同様のペースが続く可能性はありますが、確定情報ではないため公式サイトで最新情報を確認してください。

Q. 補助率と上限額はいくらですか。

A. 補助率は1/2、上限額は300万円です。自己負担分の資金計画を事前に社内で調整しておくことをおすすめします。

この記事で取り上げている制度

上限額・補助率・締切・公式の公募要領へのリンクは、それぞれの制度ページにまとめています。

あわせて読みたい

今月締切の補助金を、毎月1日にメールでお送りします

補助金は締切を過ぎたら翌年まで待つことになります。 締切の見落としを防ぐために、その月に締切を迎える制度だけを絞ってお届けします。登録は無料、いつでも解除できます。