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事業承継・M&A補助金 15次公募の締切と対象になる費用

執筆:小嶋 譲司株式会社TOE 代表取締役 読了 約9情報時点:2026年8月13日
事業承継・M&A補助金 15次公募の締切と対象になる費用
この記事が扱う制度の公募状況

結論

  • 事業承継・M&A補助金の「15次公募(令和7年度補正予算)」は、受付開始2026年6月19日・締切2026年7月24日で受付を終了しました。次回公募の日程は未公表です。
  • 対象は事業承継促進枠・専門家活用枠・廃業・再チャレンジ枠・PMI推進枠の4枠です。上限額は枠により150万円〜2,000万円程度(事業承継促進枠は通常800万円、賃上げ達成時1,000万円)、補助率は1/2〜2/3で、いずれも枠・要件により変動します。
  • 申請はJグランツ電子申請のみです。紙申請はできません。GビズIDプライムの取得や添付書類の準備には日数がかかるため、締切直前に着手すると間に合わない可能性が高く、今すぐ準備状況を確認する必要があります。

事業承継・M&A補助金とは何か

正式名称は事業承継・M&A補助金です。実施機関は中小企業庁で、実務は中小企業活性化協議会等が担っています。制度の概要は「事業承継やM&Aを機に経営革新に挑戦する中小企業の取り組みや、専門家活用費用等を支援」というものです。

対象者は事業承継・M&Aを行う中小企業です。公式サイトは https://shoukei-mahojokin.go.jp/ で、公募は年数回のペースで実施されています。今回は「15次公募」として、令和7年度補正予算を財源に実施されている回にあたります。

事業承継補助金・M&A補助金という名称は過去の公募回から続く制度の系譜ですが、次数が進むごとに枠の名称、上限額、必須要件が細かく見直されることがあります。過去の公募回の記憶や以前ダウンロードした公募要領のまま申請書を作ると、様式番号や必須項目のずれに気づかないまま提出してしまう恐れがあります。必ず今回の15次公募専用の公募要領を最新版で確認してから作業を始めてください。

15次公募の基本情報

まず今回の公募の骨格を一覧で整理します。実務家であれば、この表の内容を最初に確認してから、自社が申請すべきかどうかを判断してください。

項目内容
公募回15次公募(令和7年度補正予算)
受付開始2026年6月19日
締切2026年7月24日
申請方法Jグランツ電子申請のみ
対象枠事業承継促進枠・専門家活用枠・廃業・再チャレンジ枠・PMI推進枠の4枠
公式情報の確認日2026年7月18日
出典https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/

この表からわかるとおり、受付開始から締切までは約1か月しかありません。15次公募は2026年7月24日17時で締切済みで、2026年8月13日時点で16次公募の日程は未公表です。受付期間が1か月しかない制度では、事業計画書や見積書を公募開始後に集め始めた時点でほぼ間に合いません。次回に備えるなら、日程の発表を待たずに書類を揃えておく必要があります。

対象になる4つの枠と上限額

15次公募では次の4枠が用意されています。

上限額の目安補助率
事業承継促進枠通常800万円、賃上げ要件達成時1,000万円1/2〜2/3(要件により変動)
専門家活用枠150万円〜2,000万円の範囲内1/2〜2/3(要件により変動)
廃業・再チャレンジ枠150万円〜2,000万円の範囲内1/2〜2/3(要件により変動)
PMI推進枠150万円〜2,000万円の範囲内1/2〜2/3(要件により変動)

事業承継促進枠だけは上限額が明確に示されており、通常時は800万円、賃上げを実施した場合は1,000万円に引き上げられます。ここでいう賃上げ要件は、公募要領上で具体的な達成条件が定められているはずですので、賃上げ加算を狙う場合は要件文言を一字一句確認してください。

残る専門家活用枠・廃業・再チャレンジ枠・PMI推進枠については、今回確認できているのは「150万〜2,000万円程度」という制度全体のレンジのみです。枠ごとの正確な上限額・下限額・補助率の詳細な条件は、必ず公募要領の該当ページで確認してください。ここを曖昧なまま進めると、想定していた補助金額と実際の交付決定額が大きく乖離するリスクがあります。

実務上まず重要なのは、自社の取り組みが4枠のどれに該当するかを最初に確定させることです。例えば、後継者が承継後に新規事業へ投資するケースは事業承継促進枠が候補になり、M&Aの実行にあたり仲介会社やデューデリジェンス専門家を使うケースは専門家活用枠、廃業を決断した経営者が再チャレンジのための新規開業を検討するケースは廃業・再チャレンジ枠、M&A成立後の統合作業(PMI)を専門家の支援を受けて進めるケースはPMI推進枠、というように枠ごとに想定される取り組みの性質が異なります。枠の選択を誤ると、そもそも申請要件を満たさない可能性があるため、事業計画書を書き始める前に枠の当たりをつけておくことが重要です。

対象になる費用の考え方

公式の制度概要では、支援対象を「事業承継やM&Aを機に経営革新に挑戦する中小企業の取り組みや、専門家活用費用等」と説明しています。ここから読み取れるのは、大きく2つの系統の費用が対象になりうるという点です。

1つ目は、事業承継・M&Aを機に実施する経営革新の取り組みそのものにかかる費用です。承継後・M&A後の事業を成長させるための投資が想定されます。

2つ目は、専門家活用費用です。M&Aの実行やPMI(M&A後の統合プロセス)を進める過程で、弁護士、税理士、公認会計士、M&A仲介会社などの専門家に依頼する費用がここに含まれると考えられます。

ただし、経費区分ごとの具体的な対象・対象外の線引き、上限単価、按分ルール、報酬形態(成功報酬型か固定報酬型か)ごとの扱いなど、経費計上の詳細ルールは今回の根拠データには含まれていません。実務では公募要領の「対象経費」の章を必ず自分の目で確認し、手元の見積書・契約書がその区分に合致するかを項目ごとに個別チェックする必要があります。特にM&A仲介手数料は着手金・中間金・成功報酬に分かれている契約が多く、どの段階の支払いが対象経費に該当するかは公募要領の記載次第で変わります。契約書を締結する前に、対象経費の該当性を事務局や専門家に確認しておくと、後から経費が認められないという事態を避けられます。

申請の流れとJグランツでの注意点

15次公募の申請はJグランツ電子申請のみと明記されています。紙申請や郵送での受付はありません。実務家として押さえておくべき手順は次のとおりです。

  1. GビズIDプライムアカウントを取得する(未取得の場合、発行までに数日から1週間程度かかることがあるため最優先で着手する)
  2. Jグランツにログインし、15次公募の申請フォームと必要書類の一覧を確認する
  3. 対象枠を決定し、事業計画書、承継計画、見積書などの必要書類を準備する
  4. 専門家活用費用がある場合は、契約書・見積書の費目が公募要領の経費区分と一致しているかを確認する
  5. 締切前に一度仮保存し、入力漏れ・添付漏れがないか複数人でダブルチェックする
  6. 2026年7月24日の締切前に余裕を持って本申請を完了する

GビズIDプライムの取得は、実務上ボトルネックになりやすいポイントです。すでにアカウントを持っている事業者であっても、パスワードやスマートフォン認証アプリの設定が古いままだとログイン時につまずくことがあります。申請書の作成に着手する前に、一度ログインテストを済ませておくことを勧めます。また、Jグランツは締切直前にアクセスが集中し、アップロード処理が普段より時間がかかることがあります。締切当日に駆け込むのではなく、2〜3日前には仮保存まで終わらせておく運用が安全です。

締切(2026年7月24日)までにやるべきこと

締切の5日前ともなると、この期間で事業計画から新規に作り込むのは現実的ではないため、事業者ごとの状況に応じて優先順位をつけて動く必要があります。

すでに事業承継・M&Aの計画があり、事業計画書や見積書がある程度手元にある事業者は、今回の15次公募への申請を検討する価値があります。逆に、これから専門家を選定し契約交渉から始める段階の事業者にとって、5日間で必要書類をすべて揃えるのは難しく、無理に間に合わせようとすると書類の完成度が下がり、不採択リスクが上がります。

実務的な優先順位の目安は次のとおりです。

  • 対象枠が決まっており、事業計画書のドラフトがある → 今回の締切に向けて仕上げに入る
  • 対象枠は決まっているが、事業計画書がまだない → 専門家に相談しつつ、今回は難しければ次回公募を視野に入れる
  • 対象枠すら決まっていない → 今回は見送り、公募要領を精読して次回に備える

いずれの場合でも、公募要領そのものは必ず公式サイト(https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/)から最新版を取得してください。過去の公募回の要領やテンプレートを流用すると、様式番号や必須項目が変わっていることに気づかないまま提出してしまうリスクがあります。

次回公募の見通し

2026年7月19日時点で、15次公募の次にあたる16次公募の日程は公式サイト上で確認できていません。次回の受付開始日・締切日・予算規模はいずれも未公表です。

事業承継・M&A補助金はこれまで年数回のペースで公募が実施されてきた実績があります。この実施頻度から見ると、15次公募の締切(2026年7月24日)後、一定の期間を置いて次回公募が実施される可能性は考えられます。ただし、これはあくまで過去の実施頻度から見た見込みであり、確定情報ではありません。次回の公募回・日程・予算規模・要件の変更有無は、必ず公式サイトで新しい公募要領が公開されたタイミングで確認してください。

今回の締切に間に合わない事業者は、次回公募を待つ間に事業計画書のブラッシュアップ、専門家との契約条件の詰め、必要書類の整備を進めておくことをお勧めします。次回公募が始まった際にスムーズに申請できるよう、今のうちに準備を前倒ししておく価値はあります。

申請でよくあるつまずきと対策

実務でよく見られるつまずきを整理します。

  • GビズIDの発行待ちで着手が遅れる → 申請枠の検討と並行して、最初の1日でGビズIDプライムの申請を済ませる
  • 対象枠の選択を誤る → 事業承継促進枠は「承継後の経営革新」、専門家活用枠・PMI推進枠は「M&A実行・統合プロセスでの専門家活用」というように、取り組みの性質で枠を切り分けて判断する
  • 経費区分の解釈違い → 見積書・契約書の費目を公募要領の対象経費一覧と1行ずつ突き合わせ、疑問点は事前に事務局へ確認する
  • 締切直前の駆け込み申請でシステムが混雑し、Jグランツへのアップロードに時間がかかる → 締切2〜3日前には仮保存まで終わらせておく
  • 承継計画・事業計画の記載が定性的すぎて、上限額や補助率の根拠(賃上げ要件の達成見込みなど)が採点者に伝わらない → 具体的な数値目標を明記した計画書に仕上げる

これらは制度固有の論点というよりも、Jグランツ申請全般・補助金申請全般で起こりやすい実務上のつまずきです。発生してから対処すると締切に間に合わなくなるものが多いため、着手初日にチェックリスト化しておくことを勧めます。

まとめ

事業承継・M&A補助金の15次公募は締切2026年7月24日で受付を終了しています。対象枠は事業承継促進枠・専門家活用枠・廃業・再チャレンジ枠・PMI推進枠の4つ、上限額は枠により150万〜2,000万円程度、補助率は1/2〜2/3で、いずれも枠・要件により変動します。申請はJグランツ電子申請のみのため、GビズIDプライムの準備状況が実務上最初のボトルネックになります。

次回公募の日程は2026年7月19日時点で未公表です。過去の実施頻度から見ると一定期間を置いての実施が見込まれますが、これは確定情報ではありません。今回の締切に間に合わせられるかどうかは、事業計画書と見積書の準備状況で判断し、間に合わない場合は無理をせず次回公募に向けて準備を進めてください。最終的な対象枠・対象経費・提出書類・様式の詳細は、必ず公式サイトの公募要領原文で確認したうえで申請作業を進めてください。

よくある質問

Q. 事業承継・M&A補助金の15次公募の締切はいつですか。

A. 2026年7月19日時点の公式情報では、15次公募の締切は2026年7月24日です。受付開始は2026年6月19日で、申請はJグランツ電子申請のみとなっています。最新情報は必ず公式サイトで確認してください。

Q. 15次公募にはどのような枠がありますか。

A. 事業承継促進枠・専門家活用枠・廃業・再チャレンジ枠・PMI推進枠の4枠があります。上限額は枠により150万〜2,000万円程度で、事業承継促進枠は通常800万円、賃上げ要件達成時は1,000万円です。

Q. 次回(16次)公募の日程は決まっていますか。

A. 2026年7月19日時点では16次公募の日程は公式サイトで公表されていません。過去は年数回のペースで公募が実施されていますが、これは過去実績から見た見込みであり、確定情報ではありません。

Q. 専門家活用費用はどこまで対象経費になりますか。

A. 制度概要では専門家活用費用等が支援対象とされていますが、経費区分の詳細な線引きは今回のデータには含まれていません。契約書・見積書の費目を公募要領の対象経費一覧と照らし合わせて確認してください。

この記事で取り上げている制度

上限額・補助率・締切・公式の公募要領へのリンクは、それぞれの制度ページにまとめています。

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