賃上げ助成金の次回公募はいつ?申請要件と準備の進め方
本文は2026年8月22日の情報です。その後に状況が変わった制度があります。申請の可否は下の表で判断してください。
結論
- 2026年8月22日時点で、次回公募の日程は公式情報として確認できていない。確定次第、厚生労働省または各都道府県労働局の公式ページに掲示されるため、定期的に確認する習慣をつけること。
- 公募前にできる準備は「要件確認用の書類整備」「賃金引上げ計画の文書化」「公募要領のチェックリスト点検体制の構築」の3つ。公募が出てから動き始めると締切までに時間が足りなくなる。
- 採択後の実績報告・効果報告まで見通して申請書を書くこと。申請書の記載内容が後工程で照合される構造のため、曖昧な書き方は後から必ず問題になる。
賃上げ助成金とは
賃上げ助成金は、中小企業・小規模事業者が従業員の賃金を引き上げた際に、その費用の一部を助成する制度です。国・都道府県・市区町村がそれぞれ設けており、主管省庁や窓口、補助率・上限額は制度によって異なります。
「賃上げ助成金」という名称に統一された単一の制度があるわけではなく、目的が近い複数の制度が並立しています。
| 制度の分類 | 主な窓口 | 備考 |
|---|---|---|
| 国の制度 | 厚生労働省・都道府県労働局 | 全国一律の要件。金額・補助率は公募要領で確認 |
| 都道府県の制度 | 産業振興課等 | 地域の実情に合わせた要件設定 |
| 市区町村の制度 | 商工課等 | 小規模事業者向けが多い |
どの制度を指しているかによって要件・金額・申請窓口がすべて変わります。「賃上げ助成金を申請したい」と思ったら、まず「どの区分の、どの制度か」を確定させることが最初のステップです。
2026年8月22日時点の公募状況
2026年8月22日時点で、次回公募の具体的な日程は公式情報として確認できていません。
過去の実績から見ると、賃金引上げ支援系の助成金は年1回から複数回の公募を繰り返す傾向がありますが、これはあくまで「見込み」であり確定した情報ではありません。制度の継続・廃止・要件変更が年度ごとに行われることもあるため、前回の日程をもとに次回を推測することには限界があります。
確定情報の入手先として押さえておく窓口:
- 厚生労働省の公式ページ
- 各都道府県労働局のホームページ
- 地元の商工会議所・商工会
- 中小企業基盤整備機構(J-Net21等)
公募が始まってから動き出すと、短い場合は1か月程度の公募期間の中で、要件確認・書類収集・事業計画書の作成をすべて終える必要があります。「公募が出たら動く」では時間が足りないことが多いです。
申請要件を確認する順番
公募要領が出てから要件を確認する際、以下の順番で読むと抜け漏れが減ります。
- 対象事業者の要件(従業員数・資本金・業種)を最初に確認する。ここで対象外であれば、続きを読む時間が無駄になる。
- 賃金引上げの要件(引上げ率・引上げ額・対象従業員の範囲・計画年度)を確認する。
- 証憑書類のリストを確認し、自社で用意できるものとできないものを仕分けする。
- 申請から支払いまでのスケジュールを確認し、資金繰りへの影響を判断する。
要件の読み飛ばしは、後から修正が効かない形で問題になります。「対象になりそう」という感触で先に動き始め、後から「実は対象外だった」となったときのロスが大きい。公募要領は最初から最後まで通読することを勧めます。
公募前に整備しておく書類
公募要領が出る前から準備できる書類があります。多くの助成金で共通して求められる資料群です。
法人・事業者の基礎資料
- 登記事項証明書(多くの場合、発行から3か月以内のものが求められる)
- 決算書(直近2〜3期分)
- 納税証明書
雇用・賃金関係の資料
- 賃金台帳(直近12か月分程度)
- 雇用契約書・就業規則(賃金規定を含む)
- 労働保険料の申告・納付確認書類
期限がある書類は申請直前に取得が必要になりますが、「どんな書類が必要か」を事前に把握しておくことで、実際に公募が始まった際の動き出しが速くなります。具体的に何が必要かは公募要領で確認してください。上記はあくまで多くの制度で共通する目安であり、制度によって異なります。
差し戻しが起きる仕組みと防ぎ方
当社では、IT導入補助金のITツール登録を進めた際、書類の不備で6回差し戻しを受けた経験があります。内容の優劣ではなく、必須項目が公募要領のフォーマット通りに揃っているかを機械的に照合する段階での指摘でした。
6回の差し戻しを経て気づいたのは、「指摘が来てから直す」サイクルは非常に効率が悪いということです。1回の差し戻しに対応してから再提出するまでに数日から数週間かかることがあり、その間は別の準備が止まります。
その後、当社では提出前に公募要領のチェックリストで全項目を一括点検する手順に切り替えました。提出前にこれを1項目ずつ照合するだけで、差し戻し件数は大幅に減りました。
| 確認項目 | よくある落とし穴 |
|---|---|
| 様式の版数 | 古いバージョンの様式を使っている |
| 日付の記入 | 必須欄が空欄のまま提出している |
| 捺印・署名 | 法人代表者印が必要な箇所の漏れ |
| 添付書類の網羅性 | 一覧表と実際の添付書類を突き合わせていない |
| 記載金額の一致 | 申請書と見積書・契約書の数字がずれている |
公募要領を「読む」ことと「照合する」ことは別の作業です。読んで「分かった」と思っても、提出直前に一覧で突き合わせることで初めて抜け漏れが見つかります。
採択後に続く手続き
多くの補助金・助成金では、採択・交付決定はゴールではありません。
筆者の経験では、事業再構築補助金 第6回に2023年9月に採択された後、実績報告の段階で差し戻しが繰り返し発生しました。2023年10月から対応を続け、精算払が完了したのは2024年9月です。採択から完了まで約1年かかり、その後も毎年、事業化状況報告の義務が続いています。IT導入補助金2022でも、採択後に数年にわたって効果報告の提出義務が続いています。
賃上げ助成金でも、賃金の実績を報告する義務が生じるケースが多い。申請書に書いた「賃金引上げの計画」と、後から提出する「実績」が照合されます。申請時に計画を過大に書くと、実績報告の段階で数字が合わなくなります。
「採択された後に何をするか」を申請前に確認しておくことを勧めます。公募要領の後半に実績報告の手順が記載されていることが多いので、最初から最後まで通読してください。
申請するかどうかの判断基準
助成金は「採択されるかどうか」と「申請するべきかどうか」は別の問題です。
当社でも、ものづくり補助金 第11次に2022年10月に採択されましたが、採択後に事業計画を見直した結果、2023年7月に辞退届を提出しました。採択はされたが、事業環境の変化により、計画通りに実行することが適切でないと判断した結果です。
申請を検討する際に確認すべき点:
- 採択後に実行できる事業計画かどうか(実行できなければ辞退か取り消しになる)
- 補助対象経費を自社で先行支出できるかどうか(後払い構造が多いため)
- 実績報告・効果報告に対応できる社内体制があるかどうか
申請書を書く工数と、採択後の対応工数を合算した上で、「本当に費用対効果が合うか」を判断してから申請することを勧めます。
よくある質問
Q. 賃上げ助成金の次回公募はいつ始まりますか?
A. 2026年8月22日時点で、次回公募の日程は公式情報として確認できていません。確定次第、厚生労働省・各都道府県労働局の公式ページや商工会議所から案内が出ます。前回の公募日程から次回を推測することには限界があるため、定期的に公式ページを確認する習慣をつけることを勧めます。
Q. 申請に必要な書類はどこで確認できますか?
A. 必要書類は公募要領に記載されています。制度によって異なりますが、一般的に登記事項証明書・決算書・賃金台帳・雇用契約書・就業規則などが求められます。公募要領が出た段階で添付書類一覧を確認し、取得に時間がかかるものから先に動くことを勧めます。具体的な書類の指定は公募要領で確認してください。
Q. 採択後はどんな手続きが続きますか?
A. 多くの助成金では採択後に実績報告の提出義務があります。賃上げ助成金の場合は賃金引上げの実績を証明する書類の提出が求められるケースが多い。申請書に書いた計画と実績が照合されるため、申請時に過大な計画を書くと実績報告で数字が合わなくなります。制度によっては数年にわたって報告義務が続くものもあります。
Q. 差し戻しを防ぐにはどうすればいいですか?
A. 提出前に公募要領のチェックリストで全項目を一括点検する手順が有効です。差し戻しの多くは内容の優劣ではなく、様式の版数・日付の記入漏れ・捺印箇所の漏れ・添付書類の不足といった形式的な不備が原因です。「読んで分かった」で終わらせず、提出直前に公募要領と書類を1項目ずつ突き合わせることを勧めます。
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