この制度の実務東京都事業承継支援助成金を申請する前に押さえること
東京都事業承継支援助成金で何ができるか
この制度は、事業承継に伴って発生する外部専門家への委託費を助成するものです。根拠データで対象として挙がっている取り組みは、自社株評価、デューデリジェンス、中核人材確保等です。設備投資や運転資金ではなく、承継を進めるために専門家へ支払う費用が対象という整理になります。対象者は都内中小企業で、第三者承継・親族内承継を予定している事業者や、譲受を予定している事業者などが含まれます。実施機関は東京都(東京都中小企業振興公社)です。上限は200万円(申請下限20万円)、補助率は2/3以内で、小規模企業者の特定経費は10/10以内とされています(2026年10月16日時点の掲載情報)。補助率2/3で単純計算すると、上限200万円に届くのは対象経費が約300万円のときです。「等」に含まれる取り組みの範囲は承継タイプごとに異なるため、自社の承継形態でどこまで入るかを公募要領で確認してください。
対象になる経費・ならない経費
掲載情報で確認できる対象経費は、自社株評価、デューデリジェンス、中核人材確保等に関する外部専門家への委託費です。経費区分の名称は掲載情報にないため、区分名は公募要領で確認してください。ここでは区分名を推測して書きません。実務上押さえる点は3つです。
1. 承継タイプにより対象経費が異なります。親族内承継、第三者承継、譲受のどれで申請するかで、同じ委託内容でも対象になるかが変わり得ます。申請前に、自社の承継タイプの対象経費一覧を公募要領で確認してください。
2. 対象は外部専門家への委託費です。社内の人件費や役員報酬が対象に含まれるかは掲載情報にないため、公募要領で確認してください。
3. 補助率は2/3以内で、10/10以内になるのは小規模企業者の特定経費だけです。特定経費にどの項目が入るかは掲載情報にないため、公募要領で確認してください。見積書を取る段階で、専門家に項目ごとの内訳を出してもらうと、対象・対象外の仕分けがしやすくなります。
対象外経費の一覧も掲載情報にはありません。見積を依頼する前に、公募要領の対象外経費の項を確認してください。
申請の要件と必要な書類
掲載情報から確認できる要件は、都内中小企業であること、そして第三者承継・親族内承継を予定している、または譲受を予定していることです。「等」とあるため、ほかの類型があるかは公募要領で確認してください。中小企業の判定基準(資本金・従業員数)、「都内」の定義(本店所在地か事業所か)、承継予定時期の条件は掲載情報にありません。これも公募要領で確認してください。
提出書類の一覧も掲載情報にはありません。書類名は推測で挙げません。実務では次の順で準備を進めてください。
1. 公募要領の提出書類一覧を入手し、自社の承継タイプに該当する書類を確認する。
2. 承継の形態を示す社内資料(株主構成が分かるもの、承継の相手方との合意状況が分かるもの)が必要かを要領で確認する。
3. 委託予定の専門家から見積書を取る。上限200万円、申請下限20万円(2026年10月16日時点)に照らして、見積額が範囲に収まるかを確認する。下限が助成額を指すのか経費額を指すのかは、公募要領で確認してください。
申請から入金までの流れ
申請から入金までの具体的な手順と日数は、掲載情報にありません。公募要領で確認してください。ここでは順序の考え方だけを述べます。
1. 公募の有無を確認する。2026年10月16日時点で、公募日程の確認データはありません。例年複数回募集とされていますが、年度により募集回・時期が変わります。公式ページで直近の募集を確認してください。
2. 専門家へ発注・契約する前に、この制度での契約日の扱いを公募要領で確認する。助成金・補助金では、交付決定前に契約・発注した分が対象外になる制度が一般的です。この制度の取り扱いは掲載情報にないため、契約書に署名する前に必ず確認してください。ここを間違えると、すでに支払った委託費が対象にならない可能性があります。
3. 申請、審査、交付決定の後に、委託を実施する。
4. 実績報告を行い、入金を受ける。精算払か概算払かは公募要領で確認してください。
見積書、契約書、請求書、支払の証拠は、日付が前後しないよう1件ずつ時系列で管理してください。
ここで落ちる・ここで詰まる
審査項目と、不備の多い書類は、掲載情報には書かれていません。審査基準を推測で挙げることはしません。根拠データから特定できる詰まりどころは次の4点です。
1. 承継タイプと経費のずれ。対象経費は承継タイプにより異なります。見積書の項目が自社の承継タイプで対象かを確認せずに専門家へ発注すると、対象外の項目が混ざります。
2. 金額の範囲。上限は200万円、申請下限は20万円です(2026年10月16日時点)。見積合計が下限に届くかを先に確認してください。補助率は2/3以内なので、残りは自己負担です。
3. 小規模企業者の10/10。対象は特定経費に限られます。全経費が10/10になるわけではありません。資金計画を全額補助の前提で組まないでください。
4. 募集回の変動。例年複数回募集ですが、年度により回・時期が変わります。承継の実行日から逆算して決め打ちせず、公式ページで募集状況を確認したうえで日程を組んでください。
東京都事業承継支援助成金のよくある質問
Q. 上限200万円を受け取るには、経費がいくら必要ですか。
A. 補助率2/3以内で単純計算すると、対象経費が約300万円で助成額が200万円に達します(2026年10月16日時点の掲載情報からの計算)。実際の助成額は審査と対象経費の確定で決まるため、公募要領で確認してください。
Q. 次の公募はいつですか。
A. 2026年10月16日時点で、公募日程の確認データはありません。例年複数回募集とされていますが、年度により募集回・時期が変わります。東京都中小企業振興公社の公式ページで最新の募集状況を確認してください。
Q. 親族内承継でも、第三者承継と同じ経費が対象になりますか。
A. 承継タイプにより対象経費が異なります。同じ委託内容でも、親族内承継か第三者承継かで対象になるかが変わる可能性があります。申請前に、自社の承継タイプの対象経費を公募要領で確認してください。
Q. 小規模企業者であれば、全額補助になりますか。
A. 全額にはなりません。10/10以内となるのは小規模企業者の特定経費だけで、それ以外は2/3以内です。特定経費の範囲と小規模企業者の判定基準は掲載情報にないため、公募要領で確認してください。
この解説は2026年10月16日時点の公募要領・掲載データにもとづきます。 申請前に必ず最新の公募要領で確認してください。