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地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業とは?対象・補助上限・締切をまとめて確認【2026年8月時点】

執筆:小嶋 譲司株式会社TOE 代表取締役 読了 約16情報時点:2026年9月2日
地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業とは?対象・補助上限・締切をまとめて確認【2026年8月時点】
この記事が扱う制度の公募状況

結論

  • 対象者:業種・従業員数の制約なし。地熱発電の資源量調査を実施しようとする事業者が対象。大企業・中小企業いずれも排除されていない。
  • 補助上限額:100億円(2026年8月28日時点)。補助率は公募案内・実施細則による(具体的な数値は非公表)。
  • 締切:2026年8月31日(令和8年度第3回公募)。年度内最終回。2026年9月2日現在、この公募は締切を迎えている。
  • 次回公募を検討している事業者へ:実施細則(PDF:230KB)で補助率と補助対象経費を事前に確認し、自己負担額を試算した上で申請の判断をすること。試算が合わなければ申請しない判断も正しい。

この制度の概要

令和8年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業(第3回公募)は、JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)が実施する助成金制度です。地熱発電の開発に先立って行う「資源量調査」の費用を助成することで、国内の地熱開発を後押しすることを目的としています。

令和8年度は第3回まで公募が実施されており、2026年8月31日締切の今回が年度内最終回でした。JOGMECは地熱分野の助成金交付・出資・技術開発など複数の支援事業を持つ独立行政法人であり、この助成金もJOGMECの地熱支援事業の一環として位置づけられています。

地熱資源量調査とは、発電所建設に先行して行う地下の熱資源の賦存量・位置・品質を確認する調査です。坑井(ボーリング孔)の掘削、物理探査(電磁探査・重力探査等)、化学分析などが含まれます。これらは発電所の建設可否を判断する前段階の費用であり、リスクが高いことから助成金による後押しの意義が大きい分野です。坑井1本の掘削には数億円規模のコストがかかるケースもあり、探査リスクの高さが民間投資を躊躇させる主因とされています。この制度はそのリスクを公的資金で分担することで、国内地熱開発の加速を狙っています。

制度の基本情報

項目内容
正式名称令和8年度地熱発電の資源量調査事業費助成金交付事業 第3回
実施機関JOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)
対象者従業員数の制約なし・全業種
補助上限額100億円(2026年8月28日時点)
補助率公募案内・実施細則による(数値は要確認)
公募期間2026年7月17日〜2026年8月31日
申請方法jGrantsによる電子申請
公募用連絡先koubo-h07@jogmec.go.jp
令和8年度最終回か第3回=令和8年度最終回

対象者・対象業種

jGrantsに登録された情報では「従業員数の制約なし・全業種」とされています。法人の規模や業種による排除は根拠データ上では確認されていません。

申請内容はあくまで「地熱発電の資源量調査事業」の実施計画です。地熱資源の探査・調査を行う計画がない事業者には実質的に関係のない制度です。JOGMEC公式ページに掲載の添付資料には「取得した坑井その他の財産の処分の取扱いに係る業務要領」が含まれており、調査対象には坑井(ボーリング孔)が含まれることが前提とされています。地熱資源の探査において坑井掘削は主要な工程であり、この規模の事業を計画している事業者が申請を検討する制度です。

対象者の詳細な要件(法人格の条件、国内事業者の制限など)は根拠データから確認できませんでした。公告文(PDF:761KB)・実施細則(PDF:230KB)で必ず確認してください。

申請者の類型

制度の性格上、以下のような事業者が申請する可能性があります。ただし、申請者としての資格要件は公告文・実施細則で確認することが必須です。

  • 電力会社・エネルギー関連企業(地熱発電の開発部門を持つ企業)
  • 地熱開発専門の事業会社・ジョイントベンチャー
  • 温泉地域で地熱資源の活用を検討している法人
  • 地熱に関する研究開発を事業として行っている企業

規模の小さい企業でも排除されていない点は特徴的ですが、坑井掘削を含む資源量調査は数億円規模の事業になりやすく、実質的には相応の資金力と技術基盤を持つ事業者が対象となる可能性が高い制度です。

補助上限と補助率

補助上限額は100億円です(2026年8月28日時点)。

補助率については、jGrantsの制度情報に「公募案内・実施細則を参照ください」とのみ記載されており、具体的な数値は根拠データから確認できません。JOGMEC公式ページに掲載の実施細則(PDF:230KB)を入手して確認してください。

補助率が分からなければ、自己負担額が計算できず、事業採算の見通しが立てられません。申請書類の作成を始める前に、実施細則の確認を最初のステップにしてください。補助率・補助対象経費の定義は実施細則に記載されているはずですが、断言できない部分は公募要領で確認し、それでも不明な場合はJOGMEC(koubo-h07@jogmec.go.jp)への問い合わせが合理的です。

自己負担額の試算ステップ

補助率が判明した段階で、以下の手順で自己負担額を試算してください。

  1. 実施細則で「補助対象経費」の定義を確認する(人件費・外注費・機器費等、何が対象か)。
  2. 自社の事業計画における総事業費を算出する。
  3. 補助対象経費の合計を算出する(対象外経費は除く)。
  4. 補助対象経費 × 補助率 = 補助金受給見込み額(上限100億円)。
  5. 総事業費 − 補助金受給見込み額 = 自己負担額。

この計算を経ずに申請に進むと、採択後に自己資金が不足する事態が起きます。特に坑井掘削を伴う調査は工程途中での中断が困難なため、資金の目途が立たないまま採択されることは避けなければなりません。

申請スケジュールと締切

フェーズ日程
公告日2026年7月17日
申請受付開始2026年7月17日
申請受付終了2026年8月31日(令和8年度最終回)

2026年9月2日現在、令和8年度第3回公募はすでに締切を迎えています。

次回(令和9年度)の公募については、JOGMEC公式サイトの入札・調達情報ページで確認してください。次年度の公募が始まるまでに、実施細則・公告文を入手して対象者要件・補助対象経費の定義を把握し、書類の準備を進めておくことが有効です。公募開始から締切まで約6週間(2026年7月17日〜8月31日)しかない場合を想定すると、ゼロから書類を準備する余裕はほぼありません。

jGrantsの注意点

申請システムはjGrantsの電子申請を使います。jGrantsではInternet Explorer(IE)およびMicrosoft EdgeのIEモードをサポートしていません。これらのブラウザでは添付資料が正常にアップロードされず、申請が受理されないケースがあります。

Windowsの場合:Microsoft Edge(IEモードを除く)、Google Chrome、Firefox

macOSの場合:Safari、Google Chrome、Firefox

締切直前にアップロードが失敗すると再試行の時間が取れません。書類が揃った段階でブラウザの動作確認とアップロードテストを事前に行ってください。

また、申請後はJOGMEC(koubo-h07@jogmec.go.jp)へのメール連絡が別途必要です。jGrantsへの送信だけで完了ではありません。この二段階の手続きは見落とされやすく、メール連絡を失念したままでは受理漏れが生じる可能性があります。

申請に必要な書類

JOGMEC公式ページには以下の添付資料が掲載されています。申請前にすべて入手してください。

書類名ファイルサイズ確認すべき内容
公告文PDF:761KB申請要件・対象者の条件、申請受付期間
事務処理マニュアルPDF:412KB申請から実績報告までの手続きフロー、書式・提出方法
実施細則PDF:230KB補助率・補助対象経費の定義、申請者の詳細要件
審査基準PDF:169KB評価項目と配点構造、何が採否を分けるか
坑井等の財産処分業務要領PDF:140KB採択後の資産管理・処分に関するルール

書類を読む推奨順序

ランダムに読み始めると、対象者要件を最後に確認して「申請できなかった」という事態が起きます。以下の順序で読むことを推奨します。

  1. 公告文:対象者の条件・申請要件を最初に確認する。要件を満たさないと判断できれば、以降の作業は不要。
  2. 実施細則:補助率と補助対象経費の定義を確認し、自己負担額を試算する。採算が合わなければ申請しない。
  3. 審査基準:評価される項目と配点構造を把握し、申請計画の重点を決める。
  4. 坑井等の財産処分業務要領:採択後の義務と制約を事前に把握する。
  5. 事務処理マニュアル:手順に沿って申請書類を作成する。
  6. 提出前:実施細則・マニュアルの必須項目を一括点検する。

ここで落ちる:ありがちな失敗と回避策

申請支援の経験をもとに、申請者がよく陥るパターンを整理します。

失敗1:補助率を確認せずに申請に進む

補助率が不明のまま総事業費だけを算出し、申請書類を作り始めるケースがあります。採択後に「補助率が想定より低く、自己資金が不足する」という事態になった場合、坑井掘削のように途中で止められない工程では特に深刻です。

回避策:実施細則を最初に読み、補助率・補助対象経費の定義を確認した上で自己負担額を試算する。採算が合わないなら申請しない判断を迷わずする。

失敗2:申請書の費目が実施細則の定義と合っていない

申請時の費目の書き方と実際の支出内容が実施細則の定義とずれていると、実績報告のたびに説明・修正を求められます。筆者が事業再構築補助金で採択後に10か月近く実績報告の対応に追われた原因の一つがこれでした。申請書に「調査外注費」と書いたが実施細則の定義では「技術開発費」に該当する、といったずれが典型例です。

回避策:申請書の各費目を実施細則の補助対象経費の定義と照合し、定義に合わせた書き方に統一する。「外注費」「機器費」等の分類は実施細則の定義通りに記載する。

失敗3:jGrantsのブラウザ非対応に締切直前で気づく

IE・IEモードで作業していると、添付ファイルのアップロードができない状態のまま時間を浪費するケースがあります。締切当日の夕方に気づいても間に合わないことがあります。

回避策:申請書類の作成を始める段階でjGrantsの推奨ブラウザに切り替える。アップロードのテストを事前に1回行う。

失敗4:jGrants送信後のメール連絡を忘れる

jGrantsへの送信だけで申請完了だと思い込み、JOGMEC(koubo-h07@jogmec.go.jp)へのメール連絡を忘れるケースがあります。

回避策:申請作業の最終手順として「JOGMECへのメール連絡」をチェックリストに明記しておく。送信完了の画面を保存した直後にメールを送る習慣にすると忘れにくい。

失敗5:採択後の財産管理義務を知らずに申請する

「取得した坑井その他の財産の処分の取扱いに係る業務要領」を読まずに申請し、採択後に坑井の管理・処分に規定があったと気づくケースが想定されます。坑井は掘削コストが高い資産であり、処分・転用・売却に制約が設けられている可能性があります。採択後にこの制約が事業計画と衝突した場合、計画変更の余地が限られます。

回避策:申請前に業務要領を読み、採択後の義務の全容を把握した上で申請する。

提出前チェックリスト

申請書類が揃ったと感じた段階で、提出前に以下のチェックリストで全項目を確認してください。

実施細則チェック

  • 補助率の数値を確認した
  • 補助対象経費の定義を確認し、全費目が定義に合っている
  • 申請者の資格要件を満たしていることを確認した
  • 自己負担額を試算し、資金の目途が立っている

申請書類チェック

  • 公告文に記載の必須添付書類がすべて揃っている
  • 各書類のファイル形式・サイズがjGrantsの制限内である
  • 事業計画の費目区分が実施細則の定義と一致している
  • 審査基準で評価される項目に対して申請書で十分な記載がある

申請手続きチェック

  • jGrantsのアカウント登録が完了している
  • 推奨ブラウザで動作確認済み・アップロードテスト済み
  • jGrants送信後にkoubo-h07@jogmec.go.jpへのメール連絡を行った

採択後の義務チェック

  • 坑井等の財産管理・処分に関する業務要領の内容を把握した
  • 実績報告・効果報告の義務を理解した上で申請する

筆者がIT導入補助金の申請支援に携わった際、書類の不備で6回差し戻しを受けた経験があります。差し戻しの内容は審査の中身ではなく、公募要領に定められた形式通りに必須項目が揃っているかの機械的なチェックの結果でした。内容がどれだけ優れていても、フォーマットが合っていなければ受理されません。「指摘が来てから直す」ではなく「提出前に全項目を確認する」に変えるだけで、差し戻しのリスクを大幅に下げられます。

採択後の義務について

助成金は採択されて終わりではありません。採択後も実績報告・財産管理など複数の義務が続きます。

坑井等の財産管理

助成金で実施した調査により取得した坑井等の資産は、交付規程のもとで管理・処分する義務が発生します。坑井は掘削コストが高い資産であり、処分・転用・売却に制約が設けられている可能性があります。「取得した坑井その他の財産の処分の取扱いに係る業務要領(PDF:140KB)」は採択後ではなく、申請前に内容を把握しておく必要があります。採択後に「こんな制約があったのか」と気づいても、計画の変更が困難になっているケースがあるためです。

実績報告

採択後に助成金を受け取るためには、事業完了後に実績報告を提出し、補助対象経費として認定を受ける必要があります。この段階で、申請時の事業計画と実際の支出内容のずれが問題になります。

筆者は事業再構築補助金で採択後、実績報告の差し戻し対応に2023年10月から2024年8月まで約10か月かかった経験があります。差し戻しの根本原因の一つは、申請時の事業計画の書き方と実際の支出内容のずれでした。補助対象経費の定義が申請書と実績で一致していないと、実績報告のたびに説明・修正を求められます。申請時に「何が補助対象経費か」「実施内容の範囲はどこまでか」を実施細則の定義に合わせて明確に書いておくことが、採択後の実績報告を円滑に進める前提条件です。

申請・見送りの判断基準

以下の条件を確認し、1つでも満たせない場合は申請を見送る判断が合理的です。

確認項目判断基準
自己負担額の目途補助率確認後に試算し、資金調達の見通しが立つか
申請書の完成可否公募期間内に申請書類を完成させられるか
採択後の義務の理解財産管理・実績報告の義務を把握し、対応できる体制があるか
対象者要件の充足公告文・実施細則の申請者要件を満たしているか

不明点はJOGMEC(koubo-h07@jogmec.go.jp)に問い合わせてください。補助率・対象者要件・費目の該当判断は、実施細則を読んでも不明な場合は問い合わせることが合理的です。問い合わせの回答は書面で残しておくと、後の実績報告でも根拠として使えます。

出典

よくある質問

Q. 補助率が公表されていないのはなぜですか?どこで確認できますか?

A. jGrantsには「公募案内・実施細則を参照」とのみ記載されており数値は表示されていません。JOGMEC公式ページから実施細則(PDF:230KB)を入手して確認してください。それでも不明な場合はkoubo-h07@jogmec.go.jpに問い合わせてください。

Q. 大企業は申請できますか?業種の制限はありますか?

A. jGrantsの登録情報では「従業員数の制約なし・全業種」と記載されており、大企業を明示的に排除する根拠は確認されていません。ただし詳細な申請者要件は公告文(PDF:761KB)・実施細則(PDF:230KB)で必ず確認してください。根拠データのみに基づく情報です。

Q. jGrantsで申請を送信すれば手続きは完了ですか?

A. いいえ。jGrantsへの送信後に、JOGMECの公募用メールアドレス(koubo-h07@jogmec.go.jp)への連絡が別途必要です。jGrantsの送信だけでは受理が完了しない場合があるため、申請作業のチェックリストにメール連絡を明記した上で手続きを行ってください。

Q. 令和8年度の締切が過ぎました。次はいつ申請できますか?

A. 根拠データに令和9年度の公募日程は含まれていません。JOGMEC公式サイトの入札・調達情報ページで次年度の案内が公開されるまで待ち、公募開始後すぐに動けるよう今のうちに実施細則・公告文を入手して申請要件と書類の準備を進めておくことを推奨します。

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