神奈川県の補助金はいつ公募される?年間の公募時期と準備のタイミング
本文は2026年7月19日の情報です。その後に状況が変わった制度があります。申請の可否は下の表で判断してください。
結論
- 神奈川県内の補助金は「神奈川県」「横浜市」「川崎市」など実施主体によって公募時期がまったく異なり、県内で共通した年間スケジュールというものは存在しません。2026年7月19日時点で確認できる情報を整理すると、神奈川県(県)の主要3制度は4〜11月に分散し、横浜市・川崎市の制度は4〜6月または翌年1月に公募が集中する傾向があります。
- 2026年7月19日時点で、令和8年度「神奈川県中小企業生産性向上促進事業費補助金」(jGrants公募)は2026年5月1日〜8月31日、令和8年度「神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金」(同)は2026年4月15日〜9月30日と、いずれも公募期間中です。ただしデジタル化支援は先着順・予算到達次第終了のため、締切日まで余裕があるとは限りません。
- 準備は公募開始後に着手するのでは遅く、事業計画・見積書・必要書類の整備は公募開始の1〜2カ月前から始めるのが実務上の目安です。とくに横浜市の助成金は「事前相談」自体が必須の申請工程に組み込まれており、事前相談の受付が締め切られた時点で実質的に申請機会が閉じます。
神奈川県内の補助金は「実施主体」で公募時期が違う
神奈川県内で使える補助金は、大きく分けて次の3つの実施主体から出ています。
- 神奈川県(県庁)が実施する制度
- 横浜市が実施する制度
- 川崎市が実施する制度
これに加えて、ものづくり補助金やIT導入補助金といった全国制度も神奈川県内の事業者は利用できます。ここで実務上重要なのは、「神奈川県の補助金」とひとくくりにできるスケジュールは存在しないという点です。県の制度と市の制度は予算編成も採択スケジュールも別物であり、公募開始月は年度前半(4〜6月)に集中する制度もあれば、6〜11月に長く続く制度、翌年1月まで公募が続く制度までばらつきがあります。自社の所在地と使いたい制度を先に特定したうえで、その制度固有のスケジュールを個別に追う必要があります。
一覧表:神奈川県内の独自制度9件の公募時期
2026年7月19日時点で確認できる公募時期情報を一覧にしました。「例年の傾向」と「2026年7月19日時点での状況」を分けて記載しています。
| 制度名 | 実施主体 | 例年の公募時期 | 2026年7月19日時点の状況 |
|---|---|---|---|
| 中小企業生産性向上促進事業費補助金 | 神奈川県 | 例年5〜8月頃(複数回公募) | 令和8年度分は2026年5月1日〜8月31日で公募中(締切まで残り約43日) |
| 産業・業務部門脱炭素推進事業費補助金 | 神奈川県 | 例年6〜11月頃 | 令和8年度分の公募情報は2026年7月19日時点で未公表 |
| 小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金 | 神奈川県 | 例年4〜9月頃(先着順、予算到達次第終了) | 令和8年度分は2026年4月15日〜9月30日で公募中(先着順のため締切日より前に終了する可能性あり) |
| 中小企業新技術・新製品開発促進助成金 | 横浜市 | 事前相談4月中旬〜5月下旬、申請6月上旬 | 2026年度分の申請受付期間はすでに終了している時期。次回時期は公募要領で要確認 |
| ものづくり魅力向上助成金 | 横浜市 | 事前相談は翌年1月中旬まで、申請は1月下旬まで | 次回(2027年1月頃)に向けて準備できる時期 |
| がんばる中小企業応援補助金 | 川崎市 | 例年4月中の1か月間(先着順) | 2026年度分はすでに終了している時期。次回時期は公募要領で要確認 |
| 市内事業者エコ化支援補助金 | 川崎市 | 例年4月〜翌年1月中旬 | 例年の傾向から2026年度分が公募期間中である可能性があるが、要確認 |
※上記の「例年の傾向」は根拠データに記載された過去の公募実績に基づく参考情報であり、次回の公募時期を保証するものではありません。実際の公募開始日・締切日は必ず各実施主体の公募要領で確認してください。
神奈川県(県)の3制度は年度前半〜後半に分散
生産性向上促進事業費補助金
神奈川県中小企業生産性向上促進事業費補助金は、生産性向上に資する設備投資、グループ化支援、創業者成長支援などの取組経費を助成する制度です。上限額は一般枠500万円、グループ化支援枠4,000万円、創業者成長支援枠300万円で、補助率は中小企業1/2、小規模事業者2/3です。例年5〜8月頃に複数回公募されるのが特徴で、1回の公募を逃しても年度内に次の公募がある可能性があります。
令和8年度分はjGrantsの公募情報として2026年5月1日〜8月31日という具体的な期間が確認できます。2026年7月19日時点ではすでに公募が進行中で、締切の8月31日まで残り約43日です。複数回公募という制度の性質上、この期間内に複数の締切が設定されている可能性もあるため、応募を検討している場合は公募要領で締切の区切りを確認してください。
産業・業務部門脱炭素推進事業費補助金
空調・照明・ボイラーなど省エネ設備の更新・機能向上費用の一部を補助する制度です。上限額は500万円(環境認証を取得している事業者は600万円)、補助率は1/3です。例年6〜11月頃に公募される傾向があります。
2026年7月19日時点では、令和8年度分の具体的な公募日程は根拠データ上確認できていません。例年の傾向(6〜11月頃)から見ると、この時期に公募が開始される、または既に開始されている可能性はありますが、断定はできません。設備更新を検討している事業者は、公式ページで最新の公募情報を確認したうえでスケジュールを組んでください。
小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金
人手不足解消・業務効率化に資するシステム導入等の経費を、県内小規模事業者向けに補助する制度です。上限額は50万円(ホームページ作成・PC等周辺機器購入は10万円)、補助率は2/3以内です。例年4〜9月頃に公募され、先着順・予算到達次第終了という運用がとられています。
令和8年度分はjGrantsで2026年4月15日〜9月30日という公募期間が確認できます。2026年7月19日時点では公募開始からすでに約3カ月が経過しており、締切の9月30日までは残り約73日ある計算になります。ただし先着順・予算到達次第終了という制度の性質上、公表されている締切日を待たずに予算上限に達して受付が終わる可能性があります。デジタル化支援の活用を検討している場合は、締切日を目安にせず、早期の申請準備を優先してください。
横浜市の2制度は「事前相談」が申請の入口
新技術・新製品開発促進助成金
3年以内に開発品の販売開始が見込める新技術・新製品の研究開発を対象に、応用研究や試作品開発にかかる原材料費・機械装置費・直接人件費等を助成する制度です。上限額は1,000万円、補助率は1/2(サーキュラーエコノミーに特に資する場合は2/3)です。この制度の特徴は、申請の前に事前相談を経る必要がある点です。
年度スケジュールとしては、事前相談が4月中旬〜5月下旬、申請受付が6月上旬という流れになっています。2026年7月19日時点では、この年度の事前相談・申請の受付時期はすでに過ぎている段階にあたります。次回の受付時期については根拠データに記載がなく、次年度の公募要領が公表され次第の確認が必要です。この制度を使いたい場合は、次回の事前相談開始(例年の傾向であれば翌年4月中旬頃)に間に合うよう、早めに研究開発計画をまとめておくことが実務上の対策になります。
ものづくり魅力向上助成金
市内中小製造業者によるものづくりへの住民理解の促進、人材育成、魅力発信の取組(オープンファクトリーやワークショップなど)に対して経費の一部を助成する制度です。上限額は40万円、補助率は1/2です。この制度は年度末に近いタイミングで受付が行われるのが特徴で、事前相談は翌年1月中旬まで、申請は1月下旬までとなっています。
2026年7月19日時点では、次の受付時期(2027年1月頃)までまだ半年近い時間があります。オープンファクトリーやワークショップなど、企画に準備期間が必要な取組を予定している事業者にとっては、この期間を使って企画内容や経費見積りを詰めておくことができるタイミングです。
川崎市の2制度は先着順・長期公募に分かれる
がんばる中小企業応援補助金
市内中小企業者等が実施する販路開拓事業(新製品検査、展示会出展等)を支援する補助金です。上限額は25万円(川崎ものづくりブランド認定企業や脱炭素経営アクション推進事業者などの特定認定企業は30万円)、補助率は1/2以内です。例年4月中の1か月間、先着順で公募されるのが特徴で、公募期間そのものが非常に短いことに注意が必要です。
2026年7月19日時点では、2026年度の公募期間(例年であれば4月中)はすでに終了している時期にあたります。次回は例年の傾向から2027年4月頃と見込まれますが、確定した日程ではありません。公募期間が1か月間かつ先着順という制度のため、次回に申請を検討している事業者は、3月中に必要書類(見積書、展示会出展計画など)を揃えておくことが実務上の対策になります。
市内事業者エコ化支援補助金
市内の中小規模事業者が実施する太陽光発電設備等の再生可能エネルギー導入や、空調設備等の省エネルギー型設備への更新を支援する補助金です。補助対象経費50万円以上の事業が対象で、上限額は再エネ設備200万円、省エネ型設備150万円、補助率はそれぞれ1/3、1/4です。例年4月〜翌年1月中旬という長期間にわたって公募される制度で、他の制度と比べて公募期間に余裕があります。
2026年7月19日時点では、例年の傾向(4月〜翌年1月中旬)から見て公募期間中である可能性が高い時期ですが、根拠データには2026年度の具体的な開始日・締切日の記載がないため、断定はできません。設備投資を検討している場合は、公式ページで最新の公募状況(受付中か、予算到達により終了しているか)を確認してください。
全国制度と併用する場合の注意点
神奈川県内の事業者は、ものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金、事業再構築補助金、省力化投資補助金といった全国制度も利用できます。これらは神奈川県・横浜市・川崎市の独自制度とは別枠の予算で運営されており、公募回ごとに締切が設定される仕組みです。
実務上の注意点は、県・市の独自制度と全国制度を同一の設備投資・取組に対して重複して使うことは、原則としてできない点です。同じ経費に複数の補助金を充てる「重複申請」は多くの制度で禁止されています。複数の制度が候補にある場合は、どちらか一方を選ぶか、対象経費を切り分けて申請する必要があります。この点は制度ごとの公募要領で必ず確認してください。
また、全国制度は神奈川県内の独自制度とは異なるスケジュールで動いているため、県・市の制度の公募時期に合わせて全国制度の準備を止めてしまうと、全国制度側の締切を逃すことがあります。使いたい制度が複数ある場合は、それぞれの公募スケジュールを別々に管理することをおすすめします。
準備はいつから始めるべきか
ここまでの制度を踏まえると、準備開始のタイミングは制度の運用方式によって変わります。
- 複数回公募・先着順の制度(生産性向上促進事業費補助金、小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金など): 公募が始まった時点ではすでに他の事業者も申請準備を進めています。公募開始前、あるいは公募開始直後に申請できるよう、事業計画と見積書は前倒しで用意しておく必要があります。
- 事前相談が必須の制度(横浜市の2制度): 事前相談の受付期間そのものが実質的な申請の入口です。事前相談を逃すと、その年度の申請自体ができません。事前相談開始の1カ月前を目安に、相談に持ち込む資料(事業概要、見積り、スケジュール)を整えておくことが必要です。
- 公募期間が1カ月と短い制度(川崎市がんばる中小企業応援補助金): 公募開始と同時に必要書類を提出できる状態にしておかないと、実質的に間に合いません。前年度のうちに書類の雛形を用意しておくことが実務上の対策になります。
- 公募期間が長期にわたる制度(川崎市市内事業者エコ化支援補助金、神奈川県産業・業務部門脱炭素推進事業費補助金): 締切に余裕があるように見えますが、予算の消化状況によっては早期に受付が終了することもあります。長期公募だからといって準備を後回しにするのは避けてください。
よくある準備遅れのパターン
実務でよく見られる準備遅れのパターンを整理します。
- 公募開始のニュースを見てから見積書を取り始める。 見積書の取得には業者とのやり取りが必要で、数週間かかることも珍しくありません。公募開始前に候補となる業者への相談を始めておくべきです。
- 事前相談の存在を知らずに申請書だけ用意してしまう。 横浜市の2制度のように、事前相談を経ないと申請自体が受け付けられない制度があります。制度の公式ページで「事前相談」の有無を必ず確認してください。
- 先着順の制度を、締切日基準でスケジュールを組んでしまう。 小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金のように、公表されている締切日より前に予算上限で受付が終了する制度があります。締切日ではなく「公募開始日」を起点に準備を進めるのが安全です。
- 県の制度と市の制度を同じ経費で重複申請しようとする。 ほとんどの制度で重複申請は認められていません。使う制度を先に一本化してから、経費項目を組み立ててください。
まとめ
神奈川県内の補助金は実施主体ごとにスケジュールがまったく異なり、県内共通の「公募シーズン」は存在しません。2026年7月19日時点で公募中なのは、令和8年度の神奈川県中小企業生産性向上促進事業費補助金(〜2026年8月31日)と、令和8年度の神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金(〜2026年9月30日、先着順)です。それ以外の制度は、公募終了済み・次回未公表・長期公募中と状況が分かれています。使いたい制度を先に特定し、その制度の公募方式(複数回公募・先着順・事前相談必須・短期公募・長期公募)に応じて準備開始のタイミングを逆算することが、実務上もっとも確実な進め方です。最新の公募日程は必ず各実施主体の公式ページ・公募要領で確認してください。
よくある質問
Q. 神奈川県の補助金は年間を通じていつでも申請できますか?
A. いいえ。制度ごとに公募期間が決まっており、期間外は申請できません。2026年7月19日時点で公募中なのは県の生産性向上促進事業費補助金(〜8月31日)とデジタル化支援推進事業費補助金(〜9月30日)で、他は終了済みまたは未公表です。公募要領で最新の状況を確認してください。
Q. 横浜市の助成金は申請書だけ用意すれば間に合いますか?
A. 間に合いません。横浜市の中小企業新技術・新製品開発促進助成金とものづくり魅力向上助成金は、いずれも申請の前に事前相談を経る必要があります。事前相談の受付期間を過ぎると、その年度は申請自体ができない仕組みです。
Q. 先着順の補助金はどのタイミングで申請すべきですか?
A. 公表されている締切日ではなく、公募開始日を基準に準備してください。神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金や川崎市がんばる中小企業応援補助金は先着順・予算到達次第終了のため、締切日より前に受付が終わる可能性があります。
Q. 県の補助金と市の補助金は同じ設備投資に併用できますか?
A. 同一の経費に複数の補助金を重ねて充てる重複申請は、原則として認められていません。県と市、あるいは全国制度のいずれを使うかは事前に一本化し、対象経費を切り分けたうえで、各制度の公募要領で重複申請の可否を確認してください。
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